平成26年版高齢社会白書

年々増加傾向にある孤独死 – 平成26年版高齢社会白書(概要版)

人との交流が減ってきている

内閣府が発表した「平成26年度版高齢者白書(概要版)」によると、人との交流が少ない、周囲に頼れる人がいない一人暮らしの男性が多くなってきているそうです。

60歳以上の高齢者の方が電話、メールを含めて他者とやり取りをしている頻度を見てみると、一人暮らしの場合「2~3日に1回以下」という方が男性で28.8%、女性で22.0%となっています。

近所づきあいの程度では、「つきあいがほとんどない」方が一人暮らしの男性の場合17.4%。
全体では5.1%なので、かなり高いことが伺えます。
女性の場合は「親しくつきあっている」方が60.9%と、性別で対照的な結果になりました。

病気などのときに周囲に頼れる人がいるかどうかの調査では、「頼れる人がいない」方が一人暮らしの男性で20.0%。
全体の2.4%と比べて、こちらも非常に高い結果となりました。

 

増加傾向にある孤独死

東京都監察医務院が公表しているデータによると、東京23区内の孤独死と思われる死亡者数は、平成25(2013)年で2,733人。
ここで言う孤独死は「一人暮らしの65歳以上の人で、自宅で死亡された方」とされています。

独立行政法人 都市再生機構が運営している賃貸住宅に限ってみても、「一人暮らしで、死亡後1週間以上発見されなかった方」は平成24(2012)年度で220人、このうち65歳以上の方は157人でした。
平成20(2008)年度と比べて、全体で約40%、65歳以上では約80%も増加しています。

また、孤独死を身近な問題だと感じている65歳以上で一人暮らしの方は40%を超えています。

 

【参考】平成26年版高齢社会白書(概要版) 高齢者の生活環境

関連記事一覧